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帷垂(いたる)

Eterl

東大陸の北西に位置する島、及びその地域を自治する共同体。国家ではないが、帷垂島を領土として占有しており、〈月の魔女〉が頭目として扱われる。
古くは北大陸からの渡来人が中心だったが、創門前後に主に天君を嫌って東大陸を去った人種、その後更に北から流入した人種などが混交している。文化は北大陸のものが主たる基礎。
創門に際し、各人種の魔術士がここを旗地としたことで、現在でも魔術士の割合が高く、東大陸で権勢を振るう式士に対抗しうる勢力の一つになっている。直接的な魔術の他、魔力を有した品を作る、それらを式士・魔術士・神職に商う等もする。また、魔術士や魔術商を警護するための戦闘員を専門的に輩出している地域もある。
魔術の特性上、暗殺など人の殺傷を伴う依頼を請け負う場合も多い他、魔術具という特殊かつ高額な品物を扱うこともあり、商売の過程で得た東大陸での情報についても帷垂の介入する範囲は広く深い。その販路、依頼主として関わった者の社会的地位の高さ、依頼内容の重要性や後ろ暗さ等が作用し、帷垂の情報網は影響力も強く、近年金融業をも発展させたのはそうした背景に支えられていると言われる。
帷垂人自身もその力に自覚的であり、自浄の面にも注意を払っている。国家の形を取らないことにより、不祥事の際には近代的な裁判を経ない粛清等、厳しい処分が下ることもある。一部にはそうした内部監察を専門にする魔術士・戦闘員が存在する。
本来『帷垂』は、火屑星周辺の上空に赤みがかった幕状の光が見られる当地特有の現象のことで、それが地名に転用されたもの。